ケガの予防prevention
身体を痛めない使い方①〜肩を楽に使う方法
2021年02月07日
先日来院された女性の患者様、仕事をしていると首から肩が痛いとの訴えでした。
仕事内容は「検査業務」
立った状態で、腕を伸ばしたまま手先を使う作業となります。
この動作では次の姿勢となります。
横から見た姿勢、腕を伸ばし身体から離れてしまっている。
前から見た姿勢、腕全体が内側に向いている。
これら姿勢は、肩を前に出す屈曲+腕を内側に向ける内旋という形です。
しかしこの姿勢をすると、様々な負担が肩に掛かります。
今回は姿勢から読み解く状態を解説します。
①腕の位置と負担の分散。
腕の位置によって、肩関節の負担が変わります。
これは「肩」か「肘」をどちらが優位に使われるかによります。
腕を伸ばす=肘を伸ばすとの意味ですが、肘を伸ばす状態で物を持つと肩に負担が集中します。
肘を曲げて物を持つと肘と肩に力が分散されます。
肘を伸ばすと、肩に負担が集中してしまう。
肘を曲げると、肩と肘に負担が分散される。
以上の事から、腕の位置によって負担が変わる為、肘を曲げて力の分散をすると負担の軽減となります。
②腕を外側に捻る
本来、体幹より前に腕を出す時には腕の外旋がより力を発揮します。外旋とは「外側に回旋」する運動。手の向きは掌側です。
冒頭の写真は腕を内旋しているが、この状態であると常な肩に対して負担が掛かってしまいます。
肩の怪我で頻繁に起こる「腱板損傷」、これらの筋肉の一部に「棘上筋」がありますがここを痛める原因にもなります。
棘上筋のイラスト
(腕が内旋すると牽引される。長時間内旋したままの作業では、伸長されてしまい負担が掛かり続けて痛めてしまう。)
よって腕の向きを変える事で、腱板の損傷を防ぐ事が出来ます。
外旋動作、この位置がベスト!
ポイント→
・肘を曲げる
・手の向きは上
仕事やスポーツ後の痛みは
・どんな動作をしているか
・無理な使い方をしていないか
この2点を中心に問診、検査することが大切です。