頭蓋治療cranial
顎関節症について〜頭蓋治療から考える〜
2021年04月25日
患者様 10代 男性
症状 顎関節症
治療期間 1ヶ月
治療回数 4回
顎関節症とは??
→顎関節症は、顎関節やあごを動かしている咀嚼筋(そしゃくきん)の痛み、顎関節雑音(音が鳴る)、開口障害あるいは顎運動異常を主要症候とする障害をとりまとめた病名です。
当院では現在(令和3年4月)3例治療中でその中の一例を紹介します。
中学生男子で、左顎関節が急に痛くなり当院に来院される。
原因は分からず、口を開けると顎に痛みとガクッと音が出る状態。
そもそも口はどれくらいの大きさが空いたら良いのか?
患者様自身の指サイズ、約3横指と言われています。
この3横指サイズが入らないと正常の範囲と判断出来ません。
当院でのアプローチ
①顎関節周囲のケア
・顎関節を動かす4つの咀嚼筋
これらの顎を開けたり閉める役割の筋肉が正常に機能しているかを確認します。
・顎関節を支える靭帯と軟骨
顎を支える関節
更に奥には軟骨である「関節円板」があり、クッションみたいな役割がある。
ここに負担が掛かると顎が引っかかった様な感触もある。
・下顎骨(かがくこつ)の底部の筋肉
顎を下から支える筋肉。
噛み癖や姿勢によって過度の緊張が発生してしまい、顎の位置関係に負担を及ぼしてしまいます。
・下顎骨を収める側頭骨との位置関係
側頭骨にある関節面に下顎骨が収まるが、側頭骨は首の位置や圧迫される事で、様々な症状を引き起こします。
→https://seiren-do.com/casestudy/2021/04/17/突発性難聴は頭蓋骨のケアで変わる可能性あり〜/
②姿勢チェック←猫背多し
猫背→下顎骨が顎関節を圧迫→靭帯や軟骨に負荷が掛かり関節炎になる可能性あり。
姿勢の悪さから顎に負担が来るケースもあるから姿勢の矯正も併せて検査、治療をします。
③咀嚼筋のトレーニング
開口障害→口が開きにくいパターンは咀嚼筋の緊張を緩める治療をします。
しかし筋肉の緊張が強いせいで、奥深い靭帯が弱化→弱っている可能性もある為、筋緊張を取り除いてから、関節に負荷を掛けるトレーニングも行います。
セルフケアとしては、口を開けた時に自分の手で押さえて抵抗運動をします。
筋肉の長さが変わらないトレーニング(等尺性収縮)で関節に伸張性の負担を掛けて靭帯にストレスを加えるトレーニング法です。
これらのアプローチで1ヶ月程で改善、一旦終了。
顎関節症は放置してなかなか改善しないケース多い為、どんなパターンか判断して治療する事をお勧めします。