身体の知識knowledge
冷え性の予防法④〜痛みと冷えの関係と解決法
2021年12月26日
冷え性特集第4弾、今回は「冷えと痛み」についての報告です。
「冷えると痛みが出る」
「冬になると毎年ギックリ腰になる」
整骨院にはそんな症状を訴えて来院される患者様が見えます。
冷える=寒い→痛くなる?
実は、意外かもしれませんが寒さ(気温)と冷え性は関係が無い事が分かっています。
もしかしたら冷え症の方は更に冷えるかもしれませんが、直接の原因ではありません。
ブログでも紹介した通り、ほとんどの冷え性の人は血管の問題が関係しています。
そこで冷えと痛みの原因の可能性が高い血管と痛みについて情報をシェアします。
【痛みの発痛物質とは?】
痛みの原因となる物質「発痛物質」は、血流が悪化しても作られます。
たとえば緊張や不安などで自律神経の一部、交感神経の興奮が続くと、
①血管を収縮させ血流が悪化
②硬直した筋肉が末梢神経を圧迫・損傷
③溜まった老廃物質が神経を刺激
④発痛物質を生成させる
以上の流れとなります。
また、寒くなると筋肉が緊張して硬くなります。
元々痛みがある箇所は、この図式が当てはまる可能性が高いです。
【血管と痛みの種類】
冷え症の関係から痛みにつながるケース、血液を流す循環組織によってタイプが変わります。
主に「動脈性」、「静脈性」、「水分 リンパ性」の3つです。
①動脈性の冷え
手や足先などに十分な酸素や栄養が届かないため、痛みを発生させる発痛物質が産生され痛みを増強させます。
痛み”や“冷え”を感じている方でもしかしたら、血管の老化「動脈硬化」が進行しているかもしれません。実は30代からかなりの人の血管で軽い動脈硬化が始まっており、進行すると心筋梗塞や脳梗塞につながる恐れもあるのです。
これは悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが身体の動脈壁に入りやすく、血管の内側に沈着するとプラークと呼ばれるコブのようなものを作ります。これが動脈硬化です。
https://m.youtube.com/watch?v=o85Rx_BnT58
②静脈性の冷え
手や足先からなかなか静脈血が流れず、老廃物だらけの血液が循環することになり、上記同様に発痛物質が産生されます。
③水分・リンパによる冷え
水分が循環不良により組織の浮腫が起こるため、狭いところがより狭くなり、痛みを生じやすくします。
いわゆる「むくみ」の状態です。
注意すべき点は水分の「過剰摂取」。
一般的には1日に摂取する水分量は1〜2リットルが望ましいと言われています。
しかし冷え性の方が無理をして飲んでしまうと、血行不良から水分が流れず滞ってしまい、身体が浮腫む浮腫となり結果冷えに繋がります。
普段動かない方は特に注意が必要です。
【痛みに対してNG】
・湿布
湿布には非ステロイド性抗炎症薬と言われる、炎症を抑える成分が含まれています。
抗炎症作用の一貫として血管が収縮します。
つまり、非ステロイド性抗炎症薬は、炎症を抑え、血管を収縮させることで腫れをひかせ、熱感を抑えていくわけです。
湿布の効能は、怪我をして一時的に貼るので有れば効きます!!
痛みの原因が冷え=血管の問題なら血管を拡張しなければいけない為、湿布をすると逆に収縮して痛みの原因になるかもしれないです。
慢性痛、腰痛や肩こりには湿布を年間貼っている方も見えますが、血管の作用を考えると効果がないことは明白です。
【まとめ】
今回冷え性について自分なりに調べた結果、一番良い方法は軽めの運動を継続して行う事と分かりました。
根本治療とはなりませんが、やはり血管の拡張させる事しか改善方法はありません。
その他、食事・ストレスを溜めない・マッサージ・入浴等有りますが、結局「血管の拡張」にたどり着きます。
冷え症で運動嫌いの方…本気で治したかったら軽めのウォーキングでも結構です。
継続して取り組んでみましょう?♂️