スポーツのケガ①外側の足首捻挫→エコー→徒手両方で無事回復!
今回は最近来院された患者様の症状で、当院で非常に多く対応する症例「足関節」の捻挫について報告します。
・患者様
40代女性
・症状
バトミントン最中の足首のケガ
・主訴
歩行困難 踏み込めない
・治療期間 1ヶ月半(治療中)
プレー中に足首を捻ってしまい、歩行も困難な状態で来院される。
今回の痛め方は非常に多い「足首の外反捻挫」

?️は内側の骨が圧縮される
?️は外側の靭帯が伸ばされる

今回痛めた箇所
歩けないくらいのケガ(外傷)の場合、腫れや痛みが強い為判断出来ないケースが多いです。
幾つかの箇所の可能性がある為、触診+画像(エコー)にて判断します。
・今回負傷した可能性の高い箇所

①足首で1番多い前距腓靭帯の損傷。
②腓骨と踵を結ぶ踵腓靭帯
③距骨と踵骨を結ぶ距踵靭帯
④内側の距骨を支える載距突起周囲
幾つかの箇所の可能性がある為、触診+画像(エコー)にて判断します。

(正常な画像 Aの靭帯は問題無い状態)

(今回の画像 Bの靭帯は白く写る炎症が起きている状態)
炎症が起きている時は基本的に固定をします。しかしこの患者様は皮膚が弱く、テープ荒れが起きる可能性がある為にテーピングが出来ず、自分の持っているサポーターで固定してもらいました。
歩けないくらいの症状→靭帯がかなり傷んでいる可能性があり、更に痛みが中々減らない事が多いです。
今回は写真①の前距腓靭帯に対して、集中的にケア。
特に靭帯と骨の付着部、骨周囲には痛みの原因となる「靭帯の固着(弾力性の低下)」が残るケースあり。

今回負傷した靭帯の箇所

拡大した図 赤線のギザギザの箇所に感覚の情報を感じる組織(感覚受容器)が多量にある。
靭帯の弾力性が低下or消失する事で関節の感覚異常を引き起こします、その結果→捻挫の後遺症に繋がり痛みがずっと残るケースも多々みられます。
この箇所を治療して現在1ヶ月半近くでほぼ痛みが無い状態にまでなりました。
徐々にバトミントン?復帰してもらいます。
身体のメンテナンスについて
8月はメンテナンスについて報告しました。
身体のメンテナンスに興味がある方は、一度お問い合わせをしてみて下さい。
身体のメンテナンスとは ④自分に合ったメンテナンスを探して、受けてみよう
身体のメンテナンスで「身体の疲れを癒す」事は非常に大切です。
疲れた身体を回復するには、身体をリラックスした状態にすること。
今回はその手法を幾つか紹介します。
①頭蓋仙骨治療
身体の緊張を解く為に、呼吸を利用して骨を通じて僅かな力で圧を加える治療法。


・乳幼児にも対応出来る非常にソフトな刺激の治療法です
息を吸った時には頭全体が「横に拡がる」状態になり、吐いた時には「縦に縮む」様な動きをします。
骨盤の仙骨と繋がる膜があり、仙骨と連動して頭蓋骨の後頭骨が動く仕組みがあります。
その動きに対して、制限をする原因はあるのか、左右対称の動き方をするか等の確認をするテクニックとなります。
このリズムが正常に働く為には、骨盤の中央に位置する仙骨が適度に緩んでいる事(関節の遊び)が大切になります。
頭蓋骨と仙骨は神経の一部「硬膜」により繋がっている為、双方に緊張が無い状態を作る必要が考えられます。

ちなみに…美容院で行われる「ヘッドスパ」にも近いのか?

https://www.google.co.jp/amp/s/r-beaute.com/headspa/spa-guide/amp/
ヘッドスパは頭皮にマッサージをして筋肉を和らげる手法。
頭蓋仙骨療法はヘッドスパに比べて、「圧」の大きさが全く異なります。
ヘッドスパは少し強く推す為、圧で言うと10~15キログラム前後
それに比べて頭蓋仙骨療法は僅か20グラム!?程の圧、ほとんど触れているレベルの状態です。
これはどちらが良いとの話ではなく、狙っている目的が違います。
ヘッドマッサージは頭皮に刺激を入れて血流を促す目的。
頭蓋仙骨療法は骨格を通じて僅かな刺激を入れて、神経や循環、ホルモンバランスが改善をすることを目的。
別々にやる事が、もしかしたら非常に良いアプローチかもしれません。
②内臓マニュピレーション
内臓の働き、機能を活性化する治療
・内臓を支える靭帯、筋膜の緊張を緩める
・内臓に繋がる動脈や静脈、リンパもアプローチする。
実際の動画→https://m.youtube.com/watch?v=3KcFtF1wLnw
③TGO
前回伝えた「関節に対して刺激を加える」治療方法
https://seiren-do.com/casestudy/2021/08/22/身体のメンテナンスとは?③関節の正常な働きを/
関節周囲の筋肉や靭帯、血管に対して「動き」の刺激を加える事で関節の位置の安定化を図る効果が期待出来ます。
関節の位置が正しい位置にある事が、機能回復に繋がります。

・赤丸の箇所は背骨の一部、僅かに右に傾きがある。この箇所みたいな関節の位置異常があると周囲の筋肉などにストレスが掛かる為、様々な問題が発生する。
④食事療法
食事で改善「副腎皮質疲労症候群」とは?
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO18406870T00C17A7000000/?channel=DF140920160927&page=3
小麦類や甘いお菓子、添加物を減らすだけでも疲労は軽減すると言われています。

身体の疲れを取る為の手法は様々ですが、各個人で異なる為、自分に合った方法を見つける事が大切。
もしかすると、様々な治療を組み合わせて良くなるかもしれません。
メンテナンスとは身体を調整する為の大切なケア。
是非、日頃から疲れている身体を休める事もチャレンジしてみてください?♂️
身体のメンテナンスとは? ③関節の正常な働きをチェックする「TGO」とは?
身体のメンテナンスで必要なチェック項目として、オステオパシーテクニックの一つ「TGO」というテクニックがあります。
Treatment General Osteopathic=オステオパシー統合治療
オステオパシー統合治療は「患者の訴え(痛み)の箇所、症状に対して、体全身の繋がりを確認する為」のテクニックです。
オステオパシーとは身体の不調や痛みとなる原因を検査・治療する事が基本の形となる為、患者様の訴えや症状に対しての繋がりを考える事が大切と言われています。
このTGO、具体的には骨を把持して長いテコを使い、身体の全てな組織に動きの中で刺激を入れて、関節の状態を確認します。

・脚の全長

・黒丸で囲った箇所(股関節)に対して大腿骨を把持すると手との距離が短くなる。

・こちらは脚の脛を持った場合、てこの関係から股関節に対して少ない力で動かせる。


・左右に動かす内転・外転の動きも足部を把持した方が「少ない力で大きな負荷を加えることが可能」。
◆ポイント
①関節に対して滑らかな刺激を加える
→例えば股関節は「多軸関節」といって、関節の動きは縦 横 回旋の3つの軸「3軸」が動く事で、スムーズな動きが出来ます。
この3つの動きが滑らかに出来るかを検査します。
②足先から頭まで、関節を一つ一つ確認する
・足先から頭まで、数多くの関節があります。例えば足だけでも約30以上の関節があり、各箇所を確認します。

これらの関節が一つ一つ適切な動きがあるか、確認をします。
③人間の体で非常に重要な血管にも負荷を掛けない状態をつくる
・関節付近には必ず血管が走行しています。


・膝関節の後方に走行する「膝窩動静脈」
関節が硬くなり可動域制限が発生すると血管自体に負担が掛かる原因の一つとなります。

このようなケアは筋肉や関節を痛めない手法の為、スポーツ選手から高齢者まで幅広い年代に適応出来ます。
身体全身を検査・治療をする事で背骨や骨盤を中心に身体全てに作用する結果、神経や血管にも刺激が入ります。
更に、非常にソフトな刺激で受け手(患者様)はリラックス出来る為、身体の自然治癒力を高めて回復する状態になる。
関節の可動域を緩和・改善する事は、身体を傷めない状態に仕上げる一つの要因です。
「事前に身体の怪我をしない準備」
TGOはその役割を果たします。
身体のメンテナンスとは? ②学生はどのタイミングでメンテナンスをすれば良い?
今回は学生のメンテナンス「頻度」についての報告です。
◆メンテナンスの頻度は?
サッカーをする小学生。
年齢→9歳
スポーツ→サッカー
要望→
・どこに問題があるか見てほしい
・ケガをしない身体にしてほしい
今回のアプローチ方法
・筋膜リリース
・全身関節の治療
・姿勢矯正アドバイス
・セルフケアアドバイス
特段どこに問題がある訳でなく、定期的に親御様から見てほしいとの要望でメンテナンスを受けています。
子供は基本的に大人と比べて筋肉含めた筋は柔らかい為、日頃の使い方や身体のケアをする事で現状維持が出来ます。
しかしサッカーは足を良く使う為、セルフケアでは賄いきれない張りが出てきます。
初診の際、この学生も同じく特徴的に張りが出た箇所は「脛(すね)の前側」
脛には足の踏ん張りをした際に、過剰に緊張する箇所がアリ。

片脚で踏ん張る事により、脛に過剰な負担が掛かる。

①前脛骨筋
②腓骨筋
サッカーの様な競技は、この筋肉のケアが必要となる。
例1)脛が過度に緊張する事で、衝撃を吸収する弾力性が弱くなり、最悪の場合疲労骨折になる可能性もあり。

・脛骨の内側部に骨折の可能性あり
例2)身体を「曲げる」際には、脚なら足関節、膝関節、股関節、腰椎が連動して曲がる事が必要。
脛が硬くなる事で脛の上下の足首や膝関節に負荷が掛かり、関節障害に繋がる可能性あり。

・関節が全て連動しないと上図の様に転倒してしまう。」
これらの筋は「ダッシュ⇄ストップ」の際に必ず使います。運動の頻度が増えるor疲れが溜まると、これらの筋は徐々に固くなり足の疲れが軽減しなくなるかもしれません。
しかもこのジュニア世代は週に数回程練習する為、セルフケアでは間に合わない可能性あり。
トレーニングレベルにもよりますが、理想は3週間に1度受ける事が良いとされています。
これは個人差もありますが、どんな協議でも身体の癖(くせ)が出ます。その癖が約3週間ほどすると顕著に張りとして出る可能性があります。
スポーツでは必ず出てしまう「癖」、これを改善する為にメンテナンスにてチェック+アドバイスをする事が、ケガ予防にも繋がります。
(因みにこの小学生は、2回目に来た時には2ヶ月程空きましたが脛の張りは殆どなかったです。まだ軽症?の為か即効性もあり、本人曰く「調子は良かった」との報告を受けました)