症例報告casestudy
骨折後は放置すれば良くなる?
2019年05月13日
久々の症例報告,骨折後の症例です。
「うちの旦那の指治りますかね?」
もともと来院されていた主婦の方からの相談で、始まった今回のケース。
正月に子供と遊んでいて、指をついた際に指を負傷して病院に直行。
レントゲンでの結果、指の剥離骨折と診断。
固定&放置で様子を見ましょう、と言われたのでそのまま放置…
ここまではよくある話ですが、なんと一ヶ月経っても痛みが減らず、何とかしてほしいとの相談でした。
後日、旦那様ご来院。話を聞くと以下の訴えがある。
➀日常生活で物にあたると痛い。仕事柄、デスクワークで指を使い指に触れようものなら激痛が‼
②指が曲がらない、曲げにくい。
こんな状態でした。
指は赤く腫れており、曲げにくい状態です。
今回の治療ベースは、骨膜(骨の表面の膜)に対してのアプローチです。
関節可動域制限の治療をしつつ、骨膜に対してのアプローチ。
骨膜を伸ばす、縮めるの繰り返し。
やっている治療は地味ですが、結構効いて…結果、一ヶ月で痛みは無くなり、日常生活に支障は少なくなってきた為終了。
その時の写真はこちら。
赤み、腫れ、痛みは消失。可動域制限もほぼ無くなり大変喜ばれていました。
骨折に限らず、ケガをして痛みが減らないケース、実は治療箇所の視点を変えるだけで変わるケースは多くあります。
確かには剥離骨折は「骨が引っ付けば病院では治療はやらないケース」が多いです。
しかし、骨が引っ付いても、画像上問題無くても痛いものは痛いです!
折れた箇所に着目して問題無ければ放置するのか、触診で確認して骨の「硬さ、密度」に着目して骨膜を治療するのか。
色々な視点を持つことで、痛みが変わることを今回のケースで再確認できました。