関節の痛みjoint
成長痛と骨膜の関係〜オスグッド病は膝の使い方で、痛みは軽減する。
2021年05月09日
前回報告した「成長痛」にも関わる骨膜。
骨膜とは、骨の表面に着く膜の名称です。
(断層図)
骨膜には関節を支える靭帯や滑膜も繋がります。
(縦の断層図)
赤ラインで骨膜に覆われています。軟骨には骨膜はありません
・骨膜神経→痛みを感じるなどの感覚神経
この骨膜が引っ張られる事で、痛みが出る成長痛。
ではなぜ成長痛が頻発するのか?
原因の一つは、身長が伸びる=骨は成長する→骨膜が伸ばされる状態が続く。
骨の痛みを感じやすい刺激は
圧縮<伸張
押されるより伸ばされる方が痛みを感じやすくなります。
身長が伸びる期間は、骨膜にもストレスが掛かり痛みが出やすくなる為、成長痛が出るものと考えられます。
成長痛の代名詞「オスグット病」。
膝の痛みとして有名な「オスグッド病」は膝の前側に痛みが出る症状。
(?この箇所が「脛骨粗面」といって大腿四頭筋が着く箇所。酷くなるとこのように骨を引っ張る作用が働き、骨を剥がしてしまう。)
オスグット病は以下の状態です。
膝の前側に痛みが出る→膝の前側を引っ張るから痛くなる→脛骨の骨膜が伸長される+骨端軟骨が牽引される為膝の痛みが出る。
例えば屈伸運動では、膝を曲げた時に脛(すね)を前に倒す事で膝に伸張性のストレスが掛かる為に痛みがでます。
・脛を前に倒す事で身体の重心から脚の距離が遠くなる事でてこの原理から、膝前に過度なストレスが加わってしまう。
・脛が前に倒れると、脛に付着する大腿四頭筋が伸張されて骨を引っ張る作用が働く。
しかし、動作を変えることで痛みはすぐに減ります。
それは脛を前に倒さない曲げ方です。
以前UPしたブログに詳細あり
→https://seiren-do.com/casestudy/sports/2020/11/29/骨盤の正しい位置は?⑤~ケガをしない為には骨/
オスグッド病を抱えた子供に共通している事は、身体が硬い=ストレッチをやると認識されていますが、身体の使い方が悪いから硬くなる、と考える必要もあります。
①大腿部(太もも)は踏ん張りを効かす箇所の為、陸上や野球、サッカー、バレー、バスケ等で負担が掛かる。
②膝の曲げ方や使い方が悪い、練習量が多い等で負担が蓄積される。
③筋肉の質が硬くなり、骨を引っ張る作用に耐えきれなくなって膝が痛い=オスグッド病となる。
次回は踵の痛み、シーバー病について報告します。