急性のケガinjury
スポーツのケガ②首と背骨が痛いピッチャーは骨盤の可動性もチェックする。
2021年09月12日
久々に野球部の学生からメールが届く。
スポーツする学生は時間がない為、翌日に来てもらいすぐに治療開始。
患者様 10代男性
症状
・ボール投げた時に違和感を感じる
・首や背骨が痛い
治療期間
・1週間
治療回数
・2回
野球をやる=ボールを投げる際に必要なポイントは「下半身」と「上半身」が上手く連動して機能している事。
下半身と上半身の力の伝達を果たす箇所は骨盤を含めた背骨になります。
◆投球時の体重移動と背骨の動き
・ボールを投げる際、右脚→両脚→左脚の順に体重が乗る為の動きとなります
・骨盤と背骨は右投げの場合、左回旋の動きとなります。
①左の寛骨は後方に倒れて踏ん張る役割
②右の寛骨は前方に倒れて力を出す役割
③中央の仙骨は左回旋して背骨の回旋を促す役割
④背骨は各箇所により回旋角度は変わるが下から(腰椎→胸椎→頚椎)順に回旋する
①〜④までの関節の動きが正常に働く事で、余分に力を掛けずに投げる動作が可能となります。
◆下半身と上半身の動き方
・下半身の骨盤の動き方
例えば脚を上げる動きの時は骨盤は後傾
脚を後ろに出す時には骨盤は前傾
この際に脚と骨盤が連動して左右非対称の動き方が必要です。
・上半身について
理想的な動きは、上半身は赤線の様に脚→骨盤→背骨→胸郭の順に力が伝わり、腕に繋げる形。
今回のケースの様に骨盤の動きが制限されていると、骨盤から背骨に伝わる力が分散されて上半身に無駄な力が入る為に肩や首の痛みに繋がってしまいます。
ちなみに…
意外と腰を担当する腰椎は回旋角度は少ない?
(注)背骨の回旋は場所によって角度が違う
今回の学生の症状は、骨盤の仙骨周囲の筋肉や靭帯が過度の緊張があり、骨盤の動きを制限していました。
仙骨周囲の緊張がある時には、背中や腹部周りの抜けない張りや、背骨の回旋に対して制限を掛ける状態となります。
今回のケアでは骨盤周りの靭帯に対して集中してアプローチ、結果的に2回で済みました。
ボールを投げる動作は複雑な使い方になる為、下半身が上手に使えていないと上半身に負荷が掛かり肩の痛みに繋がります。
治療後メールで以下の返答?
肩や首の訴え→下半身から診る必要もあります。
早めに治療する事がケガ予防の1番大切な事、何かあった際には直ぐに対応していきましょう?♂️