頭蓋治療cranial
頭の形・治療について ④ 頭と顎のゆがみの関係は側頭骨に注目
2021年10月24日
頭の形やゆがみから、顎(あご)に症状が出る事は知っていましたか?
今回はゆがみと顎の関係に対しての見解を報告します。
◆顎のゆがみについて
顎のゆがみは、顔の上顎部と下顎部の位置関係がずれる事で「噛み合わせ」や「顎関節症」に繋がります。
例えば斜頭症では、顔の側面にある側頭骨が前方に押し出される為、下顎の位置が前に押し出されます。
下顎骨の収まる場所は側頭骨の関節窩。側頭骨の位置を正してあげないと、下顎骨の歪みが変わらない可能性が高くなります。
・青→の箇所が側頭骨の関節窩(かんせつか)、下顎骨はこの箇所を中心に動きます。
例)左斜頭症の場合
上から見た図、左前方に押し出される
・後頭骨(紫色)が前に押し出されるから側頭骨(オレンジ色)も同様の負荷が掛かる、結果的に下顎骨は右前方に回旋してしまう。
当院に来られている五歳の女の子、右側の斜頭症があり左方向の負荷がかかった状態です。
普段の寝る向きも左側に向く事が多い為か下顎も左→右に押される状態になります。
まだ5歳だとこれから成長段階で改善する可能性も十分ありますが、顎の位置関係は容姿に関わる為このような状態も早い時期からの治療で対応する必要があります。
次回は上顎の歪み、治療の考え方について報告します。