頭蓋治療cranial
頭の形・治療について⑤ 上顎のゆがむパターン&頭の治療の考え方について
2021年10月31日
◆上顎の歪みとは?
上顎は2つの上顎骨と口蓋骨が合わさったもので、これらは対(つい)になっている為関節を構成している。
関節を構成している為、関節面の歪みから位置関係が変わる可能性はあります。
ではどんな状況でゆがみが起こるのか?
①日常生活上での習慣
・顎の歪みは片方しか噛まない噛み癖や、普段の姿勢で首が傾くなど気付かないうちに進行するケースが多く見られます。
②下顎骨に合わせてゆがむ
・上顎自体がゆがむ事は少なく、下顎は筋肉の緊張によって牽引されて位置が変わりやすい為下顎骨の噛み合わせに合わせて徐々に変わるケースもあり。
③乳児期からの顔が歪む状態を維持して成長した為、顔の配列が崩れたまま顔面が形成される。
・1つのパターンとして「トーション(ねじれ)」という症状がある。
蝶形骨が冠状面(側面上)で傾く、更に後頭骨が蝶形骨と逆に傾く。その結果上顎を含めた顔面の傾きとなる。
・側方から見た頭蓋骨
側頭骨と頭頂骨を取り除く
1️⃣後頭部から前頭部に掛けての「軸」、ここを回旋する。
2️⃣後頭骨は右回旋
3️⃣蝶形骨は左回旋
蝶形骨の動きつられて、頬骨→上顎骨と歪む原因となります。
上記2枚の写真は顔の歪みがはっきり分かります。
◆治療について
このようなケースについては、今までブログでお伝えした通り早期の治療であれば変わる可能性が考えられます。
私たちが行うオステオパシーを含めた徒手療法は、骨の生理学によって効果が見られる時間がかかってしまいます。
今回挙げた「トーション」に関わる蝶形骨~後頭骨の関節は12~15歳程で固まる可能性が高く、もしかしたらその時期までに治療する事で顔面の歪みは軽減できるかもしれません。
しかし他の骨の縫合が固まっている状態や、顔面骨の形状により適応している、目立った機能障害が無い場合だと矯正が必要がない可能性が考えられます。
当院に来られる頭や顔の歪みについての症例としては以下の通りです。
・斜頭
・絶壁
・短頭、長頭
・発達障害
・顔面神経痛
・頭痛、肩こり
・勉強が苦手
・姿勢不良
今までは「大丈夫」、「心配ない」、「成長につれて改善する」、「放っておけばいい」と言われていた頭のゆがみ。
正解が無いような治療かもしれませんが、ゆがみが改善する事で解決する症状が多い事も判明してきました。
当院でも「骨を治す整骨業務」として、これからも日々研究を続けていきます。