ケガの予防prevention
腰痛の予防法~②背骨のクッション 椎間板の位置を意識する
2021年11月14日
腰痛予防についての大切な知識、第②弾
腰痛に対して何をしたらいいか、SNSやインターネットでも様々な情報があふれています。
ストレッチが良い?
痛み止めのお薬?注射で治る?
トレーニング?
上記の様にストレッチやトレーニング、ブロック注射が効く場合もあれば効かない場合もある。
つまりどれもが正解であり、正解で無いと言えます。
慢性腰痛を抱えている方や頻繁にぎっくり腰をするのであれば、その時々で対策を柔軟に変えなければなりません。
その為、様々な腰痛の対応策を知っておくことも大切です。
そこで腰痛予防の対策の一つ、実は腰痛と非常に関わりのある箇所を意識する事で改善するケースがあります。
背骨を支える軟骨、椎間板です。
腰痛予防の大切なポイントである椎間板が関係している事はあまり知られていません。
今回は椎間板についての報告をします。
【椎間板とは?】
・背骨の一部、クッションの役割
→背骨同士の衝撃を吸収してくれる軟骨、クッションの様な役割有り。
・水分で出来ている
→80%以上水分を含んでいる為、日中動く事で徐々に水分が放出され1日で1cm程度身長が変わる。
・位置を正す髄角
中央にある髄核が支えてくれている。髄核が正しい位置にある事で背骨の負担が軽減する。
【椎間板の問題を起こす原因】
・姿勢
普段の座り方で徐々に負担へ繋がる、例えばソファの座り方。
この座り方は脚を組んでいる為、骨盤と股関節の回旋により腰骨の負担となり椎間板に捻転力が加わる。
・スポーツ
スポーツは基本的に同じ動作が多い。テニス、野球、ゴルフ等同じ向きの回旋動作(いつも反時計回り等)が多い競技は捻転力の方向が同じ為椎間板を痛めやすい。
例えばこのゴルフのスウィングでも正しい打ち方かもしれないが、同じ方向の練習が多くなると筋の疲労が蓄積されケガをしやすくなる。
いつも患者様にはアドバイスをするが、逆の方向に回す練習をした方が必ずケガをしにくくなる。逆方向に動かす事で筋肉の使われ方(伸び縮みの方向)が変わり、負担の掛かり方も変わると考えられている。
・椎間板ヘルニア
椎間板の中央にある髄核が後方に突出する症状、3ヶ月程で改善するケースが多い。
「後方に走行する神経に当たって痛くなる」と病院での説明を受けることが多い症状です。
・すべり症 分離症
腰骨の位置が前方に移動する状態で、痛みのレベルは結構強く、慢性腰痛を抱える人に多い症状です。
左の図は骨が前方に滑る症状、右図は前方に滑る+骨同士が離れる(分離してしまう)症状です。
・椎間板の炎症
腰に強いストレスを抱えた際に、椎間板周囲が炎症を起こす症状です。
画像(MRI)で確認すると通常白く見える椎間板が黒く抜けている状態になります。
レントゲンではこのように映らない為、椎間板の炎症は判断できません。
ぎっくり腰の症状はこの症状が多いと言われています。
【椎間板の適切な位置】
腰痛の予防をする為には 余分な負荷を掛けないこと=椎間板の位置を正す事です。
椎間板の位置が変わる要因は長時間止まって同じ姿勢や動作の関係する事が多いです。
本来の背骨の位置関係はS字カーブが理想、S字カーブは負担を分散してくれる効果があります。
例1)座り方
Aは不良姿勢で多いパターン、通称C字カーブです。
このパターンは椎間板が後方に押し出されて椎間板ヘルニアになりやすい座り方。
椅子に座った時に後方へもたれかかると、骨盤と一緒に背骨は後方に倒れる。
椎間板も後方に押し出される。
黄色の枝は神経の繊維、この箇所に圧迫が掛かると痺れの原因となる。
【椎間板に対しての腰痛予防セルフケア】
⓵腹圧を高める
腹圧を高める事で背骨に圧力が加わり、椎間板が拡張する事で適切な状態を保つ状態となります。
これは呼吸の息を吐く動作が大切。長時間息を吐き続ける事が大切です。
こんなやり方もあります。
→https://www.youtube.com/watch?v=P1pMczN2Dbc&t=11s
②負担の無い座り方
この坐骨座位、少しコツを掴むまで難しいかもしれませんが一度覚えると楽な座り方です。
【まとめ】
椎間板の位置によって腰痛が引き起こることを簡単にまとめました。
腰痛回避には必ず意識する事で徐々に痛みの軽減につながります。
どんな姿勢でも同じ姿勢で長時間過ごす事はNG?♂️
椎間板も腰痛に関わる事を覚えておきましょう?⚕️