身体の知識knowledge
腰痛の予防法〜④痛みと疲れの関係性はタンパク質も関係する。
2021年11月28日
「疲れてくると腰が痛くなる。」
そんな訴えをされる患者様が最近増えてきてるけど、疲れと痛みの関係は何が原因なのか?
今回はそんな仕組みについてお伝えします。
【疲れとは?】
だるさを感じる疲れ、目・肩・腰・膝などの局所的な疲れ、年齢による疲れや環境による疲れもあるように、疲れとは実に多種多様なものなのです。
一つの考え方として、肉体的あるいは精神的に負担がかかり、体の機能が一時的に低下している状態と考えられています。
最近の考え方では、疲れてくると全身の組織や血液中に「FF(Fatigue Factor)」というたんぱく質が増えることが発見され、この「FF」が疲労の原因物質であることがわかってきました。
・仕事が長時間になる
・激しい運動をする
これらの負荷で活性酸素(※①)が発生して細胞が傷つけられ、老廃物が出ます。
(※①)活性酸素とは、「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことです。私たちは呼吸によって大量の酸素を体内に取り入れていますが、そのうちの約2%が活性酸素になるといわれています。
活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退する役目をしています。ところが活性酸素が増えすぎると、正常な細胞や遺伝子をも攻撃(酸化)してしまうのです。
この活性酸素から出る老廃物が、疲労因子「FF」の発生を促し、発生した「FF」が脳に疲労シグナルを送ることで、私たちは疲れを感じると考えられています。
【疲れの回復は?】
疲労回復因子「FR」
一方で、「FR(Fatigue Recovery Factor)」というたんぱく質も同時に存在し、疲労で傷ついた細胞の修復に働く為、疲労回復因子とされています。
「FR」は、疲労因子「FF」の増加に反応して増加します。
「FF」のほうが先に増えて疲労感を引き起こしますが、「FF」の増加に反応して「FR」が増えていくと、次第に「FF」よりも「FR」のほうが優位になり、疲労回復が進みます。
【疲れを軽減する】
すぐにでも対応出来る事は、生活習慣を見直すこと。幾つか例を挙げてみます。
●タバコを控える
タバコの煙には活性酸素や、その発生を助長する有害物質が数多く含まれています。血液中に入ると、動脈硬化の原因となる酸化LDLをつくる原因ともなります。
●アルコールをとり過ぎない
肝臓がアルコールを分解するときにも、活性酸素が発生します。飲む量の多い人、アルコールに弱い人は、とくに注意が必要です。
●軽めの運動をする
激しい運動をすると呼吸量が急増し、活性酸素の発生を促します。反対にウォーキングや水中歩行程度の軽めの運動は、抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑えます。
●ストレスをためない
ストレスを受けると一時的に血液の流れが悪くなり、これが元に戻るときに活性酸素が発生します。これを繰り返すことで、酸化が促進されます。
・栄養面→食事を見直す
食べ物には、活性酸素の働きを抑えるさまざまな抗酸化成分が含まれています。たとえばキウイやイチゴ、トマトなどに多く含まれるビタミンCや、ナッツ類、大豆などに多いビタミンEを、「若返りビタミン」ともいいます。ビタミンCやEには、細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあるからです。
先日お伝えした腰痛と食事の関係もここに繋がります、やはり食事は大切ですね?
https://seiren-do.com/knowledge/2021/11/21/腰痛の予防法~③実は食事も関係する?食事と痛/
今回のポイント
・疲れの原因はFFというタンパク質が関係する。
・回復する成分はFRというタンパク質も関係する。
・活性酸素を出さない生活をする事で疲れが出にくい状態になる、結果的に痛みの予防となる。
疲れを出さない事は不可欠な時代、けれど対応出来る事もある為やれそうな事はチャレンジしていきましょう?♂️