身体の知識knowledge
冷え性の予防法③~内臓から温めて血液循環を促す
2021年12月19日
前回までお伝えした冷え性の予防対策は、筋肉を増やすことや血管を伸ばすストレッチについてを伝えました。
今回は少し視点を変えて「内臓」と冷えの関係についてお伝えします。
【内臓と冷えの関係】
・お腹は血液の宝庫
内臓を含む腹部全体の血液量は身体全体の7割を占めると言われています。身体全体にいきわたる血液がほとんど腹部に集中しています。
身体を温める為には腹部の血液循環を活性化する事が必要です。
・自律神経との関係
ストレスを感じると、誰でも自律神経のバランスを崩しやすくなります。自律神経は、内臓や血管、体温などからだの環境を整える神経であり、リラックス状態で優位になる「副交感神経」と、緊張状態で優位となる「交感神経」の2つがバランスを保って、体の機能を調節しています。
しかし、ストレス過多の状態が続くと「交感神経」優位の状態が長くなり、体は緊張しっぱなし。末梢血管も収縮を続けて血行不良を招き、冷えた状態を招きます。その結果、内臓に血液を集めることができず、内臓が冷えてしまいます。
・ホルモンバランスと血液
女性は、月経、出産、閉経といったライフステージでの変化があり、ホルモンのバランスが乱れやすい傾向にあります。ホルモンバランスが乱れると、体温調整をしている自律神経が影響を受けて、血液の循環が悪くなり冷え性になりやすいのです。
人によって感じ方はさまざまですが、「生理中は体が冷えやすい」「冷えにより生理痛がひどくなる」という方もいます。また、女性ホルモンの量がぐんと減る更年期には、冷えがひどくなるという方が多くなります。
【内臓に対しての対処法】
自律神経を整える=身体の負担を軽減させる事に繋がります。
治療で出来る事、セルフケアで出来る事は以下の通りです。
・オステオパシー治療
自律神経に対しての治療法では
・骨や筋肉に対して直接刺激を加えて自律神経を安定させる効果があります。
オステオパシーの考え方はこちら?♂️
→https://seiren-do.com/osteopathy/
・自宅で出来る対処法
①バスタオルを使った背骨の緊張を緩和する。
バスタオルを丸めて背中にあてがって寝る+深呼吸をすると更にGOOD‼
②足裏のマッサージ
足裏のマッサージを定期的にする事で内臓の血液循環を促す効果が期待されています。
ポイントは時間をかける事、じっくりと揉むことが良い効果を出してくれます。
(図を見ると決められた場所がありますが、満遍なく押す事で充分です。)
・長時間のウォーキング
冷え性を抱えている方は、「運動不足」の方が多く見られます。
ふだんあまり歩かない方や体力の弱い方はまず10分程度から歩き始めて、徐々に目標時間を長くしていきます。数カ月で10〜20分と歩けるようになったら、今度は速度を上げて筋肉をしっかり使う歩き方に変えていきます。徐々に今の体力に見合った歩き方をして楽しく無理なく続けることが効果を上げるポイントです。
これらの対策を継続して行うことが非常に大切です。
是非チャレンジしてみて下さい。
冷え性改善策は今回で3つ目、次回は最終回で「冷え性と痛み」の関係を報告します。