ケガの予防prevention
腰痛の予防法〜① 40代 男性のぎっくり腰から症状からの考察
2021年11月07日
この時期に多く出てしまうぎっくり腰。
昔から「魔女?♀️の一撃」と言われるほど強い痛みを伴い、酷いと立ち上がれず歩けなくなる方も珍しくない症状。
この時期に起こる原因としては、季節の変わり目で朝晩の気温の変化に体が対応出来ず緊張しやすい状態になる事で、ケガをしやすいのではないかと言われています。
先日から来院されている患者様、随分回復したけど当時は歩行器を使って歩く程の痛みでした。
患者様→40代 男性
原因→起床時、洗顔をした際に負傷 数日前に腰に違和感を感じていた
症状 →歩けなくなる程の腰痛
治療期間 1ヶ月(通院中)
治療回数 6回 (11月7日時点)
今月は腰痛の症状、予防法について報告します。
◆ぎっくり腰は腰の捻挫
ぎっくり腰は腰の捻挫です、殆どの場合無理な体制や使い方によって腰を負傷するケースが多いです。
・物を拾う、持ち上げる
・脚を固定して体を捻った動作
・草取り中、身体をかがめた時
・腰に違和感を感じていて、急に動いた(起床時起き上がり、洗面台で顔を洗う際)
腰を反らすより前方に曲げて痛めるケースが多い症状ですが、これは腰の筋肉や靭帯が伸ばされてしまう為です。
筋肉や靭帯は「筋(すじ)」と一括りされますが、筋は縮むより伸びる方が負担となります。
このメカニズムは、筋は縮むより伸びた場合に6~7割程の抵抗力しか働かないからです。
結果的に筋が伸びる事に耐え切れず、腰の捻挫⇒強烈な痛みのぎっくり腰になるケース多くなります。
◆どの箇所を痛めるのか?
腰を痛める際には幾つもの可能性があります。
背中・腰の表面を支える筋肉
これらの筋は痛むケースは少ない
腰を支える細かい筋肉
此方の筋は傷つきやすく、ギックリ腰の原因となります。
骨盤の関節を支える靭帯
背骨の関節、椎間板周囲にも原因となりやすい
背骨を支える靭帯、「奥の方に強い痛み」と表現される事が多い
よく「私どこを痛めていますか?」と聞かれるが、腰を支える筋だけでこれだけ多くある為筋の分別は非常に難しい、更に一箇所だけで無く数箇所ケガをする可能性があります。
ただ、これらの筋は身体の後方に多く腰を守る為の役割があるので前方に身体を倒すとどこの筋を負傷するかは判明出来ません。
レントゲンは判明出来ない、毎回痛める都度MRIを撮る事は大変な為ある程度予想を立てる必要があります。
◆普段からできる予防法
痛みも強く日常生活に支障を及ぼすぎっくり腰、何か予防法あるのか?
実は普段からギックリ腰にならない予防策は立てる事が出来ます。
それは骨盤と背中の位置関係を意識して使う事です。
上記に上げた、筋を伸ばさない使い方をする為には骨盤の位置を意識してお尻を使う動作をする事が大切になります。
例えば下にある物を持ち上げる際には、腰の位置を意識する事が大切です。
・痛めてしまうパターン
物を持ち上げる迄の距離が長く、手を伸ばして前傾する。
腕を伸ばしたまま身体を倒す
腕を伸ばしたまま持ち上げて体を起こす。
・痛めにくい使い方
身体を倒すのでなくまずはお尻を下げる使い方が正解。膝を前に倒さずに対象物に身体を近づけて持つ、立ち上がりは脇を締めてそのまま立ち上がる。
膝が悪い人は片膝立ちを使うと良い。
悪い方の膝を立てた状態でお尻を下げて身体を起こす。
◆腰痛防止のポイント
①骨盤を後傾しない→骨盤を後傾する事で筋を伸ばしやすくしてしまう。
②お尻を上手に使う→お尻は人体の最大筋力を発揮出来る箇所。
お尻の大切さは→https://seiren-do.com/casestudy/2021/05/23/子供の腰痛も成長痛??股関節の柔軟性をチェッ/
この2点を意識する事で、腰の負担はかなり軽減します。
是非やってみてください?♂️