頭蓋治療cranial
起立性調節障害の改善報告 〜16歳 男性 高校生〜
2024年01月24日
今回の症例報告は「起立性調節障害」について、オステオパシー治療で改善したケースです。
【患者データ】
・16歳 男性 高校生
【症状】
・2022年 春 起床出来なくなる(来院迄の1年以上症状あり)。学校に登校困難な現状。
・熱中症の既往歴あり
・頭痛は前頭部付近に一定のリズムのズキズキした痛み
・眩暈(めまい)あり
・長時間寝てから起きようとすると起きれない、早くても朝11時位に起床にようやく可能
【通院状況】
・MRIは問題無し
・薬の服用(血圧高くする、頭痛)も変化なし
【治療経過】
・初回(令和5年9月)→オステオパシー検査結果から、以下の可動性制限が見られる。
①頭部前面
②首の浮腫み
③呼吸も浅く、胸郭の柔軟性も低下。
④右上肢、腋窩の過緊張あり。
頭蓋治療を中心に整骨治療をスタートする。
・2回目→大きな変化無し。腕は軽くなる。
・3回目→姿勢が丸く、猫背の為姿勢を維持するアドバイス。
・4回目→前頭骨と蝶形骨の可動制限あり。引き続き頭蓋治療継続。
・5回目→少し楽になって来た、と言われる。
・6回目→めまいは軽減。薬飲まずに生活出来る様になる。頭痛は度合いが軽減。
・7回目→めまいは随分無くなる、頭痛も前回より軽減。朝10時には殆ど無くなる。
現在(令和6年1月時点)、休まずに登下校出来るまで回復。
【当院の見解】
・起立性調節障害のきっかけは「熱中症」を患ってからのケースがよく見られます。今回の症例も熱中症の既往歴ありました。
熱中症と起立性調節障害は、ハッキリと断言出来る繋がりは不明ですが、熱中症になると脳と自律神経に負担が掛かる事がきっかけで発症するとも考えられています。
なぜ、頭蓋治療で結果が出たのか?
頭蓋治療の目的は「頭部の構造に対して問題を起こす原因の機能改善」と考えられます。
頭部の骨を介して、適度な(ソフトな)力を加えて調節します。
今回治療で反応があった箇所は蝶形後頭部、前頭部の治療です。この箇所が何らかのきっかけで可動制限が起こり、頭部の正常な働きの機能不全を起こした可能性があります。
4回目の頭蓋治療以降、明らかに症状が軽減した為この箇所の機能不全と考えられます。
まだまだ分かっていない事が沢山ある「起立性調節障害」ですが、今回の症例はオステオパシー治療により改善したケースです。
当院で出来る整骨治療にて、少しでも楽になってもらえる様日々研究を継続していきます。