ダイエットはいつでも大丈夫④肥満の犯人はインスリン?別名「肥満ホルモン」

前回の続きで、今回はインスリンについての報告です。
インスリンは別名「肥満ホルモン」と呼ばれます。
インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖値を下げるホルモンです。
血糖値を下げる=体重が増える
→この公式はなぜ成り立つのか?
血糖値とは血液に含まれる糖質(グルコース)の濃度のこと。
糖質を多く摂る食事をする事で一時的に血糖値が高くなり、慢性的に血糖値が上がる食生活は糖尿病になりやすいと言われます。
血糖値が高くなると、膵臓からインスリンが出て血糖値を下げます。
インスリンは糖や脂肪の蓄積を担う役割もある為、多く出るとそれだけ脂肪を貯めてしまいます。
血糖値が上がる食事→インスリンがたくさん出る→血糖値は下がるがインスリンは脂肪を貯めこむ=体重が増える
つまりインスリンを出さなくてもよい状態に保つことが必要となってきます。
この因果関係を確認する実験例があります。
インスリンの注射を打たなければならない症状の方、糖尿病のⅠ型とⅡ型があります。
Ⅰ型→インスリンを出す膵臓の細胞が壊れて機能しない状態で、インスリンが出ない症状
Ⅱ型→インスリン値は高いが体内の細胞がインスリンに対して抵抗性を持った状態になる症状
この二つの糖尿病の治療法では、標準の量のインスリンを打たなければなりません。
しかし標準量を超えたインスリンを増やして打つ試験をした結果…
4.5kg増えた(平均値)結果が出てしまいました。(1993年 アメリカでの検査)
この事から、インスリンが体重を増やす犯人との可能性が非常に高くなります。
ではインスリンを極力出さない為には何をすればよいのか?
炭水化物を減らせば良いのか?
次回は炭水化物とインスリンの関係をお伝えします。
ダイエットはいつでも大丈夫!③体重の「設定値」を下げるには何が必要?

先日ブログにUPした体重の設定値についての詳細をシェアします。
体重は脳?が設定値を決めており、短期的にダイエットすると設定値が変わらない為、設定されている体重に戻ろうとします。
言うならばエアコンと同じです。
夏の暑い日☀️、28℃に設定したエアコンを点けると室内は28℃になります。
仮に25℃に下げたくても設定値を下げないと28℃以下にはなりません。
体重も一緒です。
ダイエットする為には設定値を下げる事が、解決の糸口となります。
しかしこの設定値は、年齢と共に自動的に徐々に上がってしまう非常に厄介なシステムとなっています。
体重は年齢と共に緩やかなペースで上がる方が多くみえます。ではどのようにして下げたらよいか?
結論から言うと「ホルモンバランス」を習慣的に整える事です。
ホルモンとは標的細胞に対して情報を伝達する微分子で以下の役割を果たします。
・食欲を促す
・脂肪の蓄積
・血糖値の調節
このホルモンの調整する事が設定値を下げるポイントになり、どのホルモンが1番関わりがあるか?
インスリンです。
インスリンの役割は主に「血糖値を下げる」と言われています。
①炭水化物が分解されてグルコース(糖質)が発生
②インスリンがグルコースをグリコーゲンに変換して肝臓に蓄えさせる
③肝臓のグリコーゲン許容量が超えると炭水化物が脂肪として蓄えられる
この脂肪を貯蓄する際に使われるインスリンが大きく関わります。
適量で有れば問題有りませんが、現代の食事は炭水化物や糖質が非常に多く摂取される為、インスリンが多く出過ぎてしまいます。
インスリンが多く出る=脂肪を溜め過ぎる
この方式が成り立ちます。
では脂肪を貯めない為には…
インスリンを減らす=脂肪を貯める必要が無い
この食事習慣にする事が大切となります。
つまり糖質をカットする事で脂肪を溜め過ぎずに済むから、体重が減る仕組みが成り立ちます。
先ずは体重を減らす為に、ホルモンが関わる事は知っておきましょう☝️
ダイエットはいつでも大丈夫!②リバウンドしない為には「設定値」の存在を知る

今回はダイエットの天敵?リバウンドについて報告します。
当院では、トレーニングで通っている方に必ず「ダイエットは長期間かけて痩せる必要がある」と伝えています。
それには体重についての仕組みを知る必要があります。
実は、体重の設定値は脳の視床下部(ホルモンを出す司令塔の役割の箇所)で決められており、体重が大きく変わらないような「恒常性の維持」という生理的作用が働いています。
体重の設定値が決められている間は、その設定値に近づく様体が勝手に働きます。
体は安定した状態を望む為、消費カロリーが増えると摂取カロリーは増えます。
ある大学生達の実験では次の結果が出ました。
→運動する時間を1時間増やす度に、余分に300kcal摂取した。
ダイエット目的で運動したのに、動いた分だけ摂取してしまう…こんな悩みを抱えた方は非常に多いですが、人間の生理的作用が働いただけなのです。
リバウンドをしてしまうのは、この設定値が関係します。
例えばこんな人がいます。
・体重が60kgの女性
以前は50kgだったから、2ヶ月で10kg減らしたい!
食事制限やトレーニングをして短期間で痩せれるか?
可能性はあります。
しかし設定値が60kgのままだったら…
体が60kgに戻ろうと勝手に働いてしまいます。
体重が減ったのに、食欲が止まらない結果ドカ食いしてしまい結局60kgに戻ってしまう。
→リバウンドの典型的パターンです。
つまり、体重の設定値を下げない限り体重を減らす事は難しいのです。
設定値を下げるのは、時間が掛かります。
つまり、短期間では設定値が下がらない為時間を掛けて体重を落とす事が必要になってくるのです。
SNSではこんな見出しを頻繁に見ます。
・短期間で〜kg減らす方法
・わずか◯ヵ月で〜kg減った
よくあるフレーズですが、短期間で変わるものは短期間で戻ります。
なぜなら、体がついていけない=設定値が変わっていないから。
ダイエットする際にリバウンドしない為には、体重の設定値を下げる事が必要です。
それに対しては、身体を慣らす為に徐々に減らす事が大切です。身体はどんな事であれ、直ぐには変わりません。
時間を掛けて、達成する事を目標とします。
徐々に、徐々にと変化する事で設定値が少しずつ下がる→リバウンドしにくくなるのです。
どんな事でも「急がば回れ」ですね。
次回は設定値を下げるコツをシェアします。
ダイエットはいつでも大丈夫!①筋肉量を増やす

30代を過ぎると悩む人が多い「体重増加」。
今回は減量出来る仕組みについての報告です。
減量する為には食事管理+トレーニング、つまり筋肉量を増やす「筋トレ」をやる必要があります。
食事管理の面から考えると1キロ落とす為には7〜8000kcal必要となります。
例えば、ご飯を茶碗半分にすると100kcalになる為毎日続けると1ヶ月で約3000kcal消費する、1年続けると約35000kcal減ります。
また、トレーニングを続けると3ヶ月位で1〜2キロ増やせます、そうなると基礎代謝量が50kcal上がります。
トレーニングを続ける事で筋肉量が増えたまま維持出来ると、1年間で約18000kcal消費出来る事になります。
つまり…1年間継続して
ご飯を半膳にする+トレーニングを続ける
=約53000kcal消費→約7kg程減量出来ます。
結局、継続する事が1番大切になります。
ではどんなトレーニングがよいか?
①お尻を鍛える
・人間の体の中で一番厚い「臀部」。この箇所を強化する事で脚回りの筋肉量が増えて下半身の血行が良くなると言われています。
人間の血液分布量は腹部に80%あり、下半身に腹部は含まれる為
臀部の筋肉量が発達→筋肉に血液?が必要→循環しなくてはならない→腹部の血液を必要とする→結果的に、循環が良くなる為減量につながる
臀部トレーニングのお勧めは大人気の「ランジ」トレーニング。
色々なパターンがある為、やりやすい形で大丈夫です。
なかやまきんに君のランジトレーニング
https://m.youtube.com/watch?v=OlGiInYmSiw
次回は、長期間かけて体重を減らす事について報告します。
頭痛は、筋膜が関わるケースもあり

患者様 40代男性 営業職
症状
・頭痛がずっと続く
・腰も痛くなる(ピキッとくる)
・あくびが頻繁に出る
治療回数 1回
先日ご家族の紹介で初めて来院された男性の患者様。
①内科に受診するが目眩の検査は問題無し→目眩止めのお薬をもらう
②寝返りうつ時に頭がクラクラする
年末から仕事も忙しくて、病院では「ストレスからくる症状」と言われたとの事。
ストレス=やることが無い→安静にして下さい、という意味。
何か少しでも良く出来ないか?という訳でわざわざ遠くから来てくれました。
問診をして徒手検査から開始、全身を診ていく中で首の強い緊張感が見られました。
①首の前面
②鎖骨の下方
この①と②の箇所に緊張が常時ある事で、血管の圧迫と呼吸に関わる問題が出てきます。
実は、首の役割として「体幹部と頭部の間を通る循環の通行路」になります。
首に緊張するストレス→普段の使い方や不良姿勢によって負担が掛かることで、静脈やリンパ液の流れ=循環する機能に制限が掛かる可能性があります。
では首に負担が掛かる事で、どこに負担がでるのか?
様々ある中の一つ、首を支える筋膜です。
筋膜とは「筋肉の表面にある膜」と同時に、循環に関わる大事な組織。
筋膜が緊張すると付近を走行する血管やリンパ節を圧迫してしまう為、様々な循環障害が起こります。その結果、首の筋膜の緊張が継続する事で頭に必要な栄養素が行き渡らないと言われています。
因みに…あくびは「脳?に酸素が行き渡らない」と仮説もある為、首の筋膜が緊張する事で十分起こる可能性があります。
特に最近多いスマホ症候群では、首の位置が前方に入る為、首の緊張感が強くなりその結果ストレートネックになる可能性が高くなります。
このイラストにある「胸鎖乳突筋」は首の位置が前方に入る事で過剰に緊張する事が多いです。
この首の筋膜を治療。
首の筋膜は主に三層あります。
特に問題が起こる事が多い
・中層の中頚腱膜
・深層の深頚腱膜
首の水平面
青、緑、黄色で囲った箇所の表面に付く筋膜が緊張するケースが多い。
これらの筋膜は鎖骨や顎の下顎骨、側頭骨など骨に付着する為、その箇所に対して緩めるケア。
一通り終わり、確認したら「首が凄く楽になりました!」と言われ終了。
後日メールで確認したら、非常に調子が良いとの事で一旦治療は様子見になりました。
頭痛の原因→首の筋膜の緊張が強い状態かもしれません。
筋膜の緊張は、普段の姿勢や仕事の作業内容によって、自然と緊張してしまう事が多いようです。
ただ首でも前側?横?後側?どこに制限が掛かるのかは個人差がある為、頭痛でお悩みの方は一度診てもらうことをお勧めします?♂️