生理痛は薬以外で改善出来る ②循環障害に対してのアプローチ

②循環障害の治療
血液循環が障害されて生じる病態を総称して循環障害といいます。
子宮や卵巣に繋がる血管が様々な原因で循環不良となります。
・骨盤の膜が緊張して、子宮や卵巣に繋がる血管を締め付ける
骨盤内の筋膜、しっかりと支えられている
拡大図 Aの矢印は膜に包まれている血管
この膜が緊張する事で血管が締め付けられて循環不良につながる。
・血管から滲み出る「リンパ液」の循環が滞ってしまう。(リンパ液は老廃物を流す作用も有る為、循環を改善する必要がある。)
治療法は様々なアプローチがあります。
①骨盤の膜に対してアプローチ
→骨盤の内側にある「膜」。膜の中に非常に細かい血管がある為、身体の表面から触れる箇所の緊張を取り除いて締め付ける状態を解放します。
②リンパ液に対してのアプローチ
→鼠蹊部(そけいぶ)にリンパ節というフィルターのような取り除く役割がある組織があり、この箇所を解放する。
矢印はリンパ節、鼠蹊部に多い
→内臓の慢性疾患に対して身体の表面にリンパの腫れが出る症状があります。この箇所に刺激を入れる「神経リンパ反射治療」という手段。
この表示してある箇所に刺激を加えていきます。
この様なアプローチをする事で、循環不良が改善する可能性があります。
エステやリンパマッサージをしてる方なら分かるはずですが、リンパの流れが良くなる事で身体の負担はかなり軽減します。
「身体を診る・症状を改善する」為には、身体の様々な箇所に対してアプローチする事が必要です。
生理痛は薬以外で改善出来る!①骨盤内の靭帯に注目する

女性のお悩みの一つ「生理痛」。
どんな治療方法があるか調べると…
・薬
・漢方
・ピル
これらの治療で、改善しないケースが非常に多くあります。
一つの可能性として、薬や漢方は血液を介して全身に流れます。しかし局所的に子宮や卵巣などに集中して薬の成分が伝わる訳では無いからです。
(膝や関節の症状を改善すると謳っている「グルコサミン」と同じ考え方です。)
また、薬のデメリットは「根本的に治らない」ケースが考えられます。
いわゆる薬とずっと付き合ってく、つまり生理前になったら毎回薬で痛みをゴマかす形になります。
更に、生理痛が酷くて生活に支障が出ている女性は本当に困っています。
・動けないくらい痛い
・痛すぎて気を失ってしまう
・生理が来る日は心底憂鬱になる
そんな辛いお悩みの方に対応出来る一つの治療方法が、当院での考え方「オステオパシー治療」。
オステオパシーは機能障害に対して回復する治療法で、生理痛に係る様々なアプローチを行います。
・骨盤の位置を調整をして、関節や骨盤内の圧力を軽減させる
・骨盤内の靭帯や筋膜が緊張していたら緩和させる
・子宮や卵巣、腸など内臓に繋がる神経の伝達が正常か、頭蓋や背骨の治療
・リンパの流れを改善する為の反射治療
・栄養指導を行い、子宮に負担の無い食生活をしてもらう
上記の様にオステオパシーの考え方では生理痛を改善する様々な方法があります。
少しでも生理痛の改善が出来る為に、当院で出来る治療の考え方を報告します。
変わらない逆子+4ヶ月続く腰痛

患者様 20代 女性
症状 ・逆子
・4ヶ月以上続く腰痛
治療期間 3週間
治療回数 3回
「変わらない逆子」+「4ヶ月続く朝起きた時の腰痛」の妊婦様が来院。「自然と治ると思ったけど、変わらなかったから来ました?」
まず立った状態で可動性の検査→右の骨盤が後方に牽引、左右差有り
後ろに骨盤が引っ張られると、骨盤が「開く」形となり不安定な状態となる。
その結果、胎児が適切(快適?)な位置にいる事は難しくなる為逆子の改善に繋がらない可能性があります。
また、骨盤に牽引力が掛かる為に腰痛の原因となります。
1回目治療→逆子治療に効果のある「ウェブスター矯正(※)」にて一回のみ矯正。
(※)ウェブスター矯正とは、骨盤の矯正と反射の効果を促す優しい治療になります。治療時間も数分で終わる為、母体の負担もほとんどありません。
2回目来院→
産婦人科にて受診の結果、逆子改善
腰痛もほとんど無し。
3回目来院→
2週間空けて確認も、全く問題ない為終了。
今回は本当に上手く治療が効いたケース。
なぜなら、数ヶ月変わらなかった症状が実質1回の治療で改善した為。
特に逆子の改善率は、ほとんど成功しています。
副作用も無く、逆子で困っている妊婦さん?にピッタリの治療です。
年末年始のお休みについて
年末は31日まで通常に行います
年始は1月1日から4日まで休診となります。
宜しくお願い致します。
骨盤の正しい位置は?⑤~ケガをしない為には骨盤の前傾が良いのか?~

整骨院に来る症状として、多い症例の「スポーツ外傷」。
・プレー中のケガ
・相手とのコンタクト
・練習量の多いオーバーユース
様々な症例がありますが、体の使い方によって負傷するケースもあります。
骨盤の使い方を一例に挙げてみます。
例1) 成長痛について
・オスグット病(骨端軟骨の炎症)という、成長期によく出る膝の痛みですが、解消法は以下のものが多いです。
①膝のストレッチ
②膝の装具
③安静
ただこれだけだと変わらないケースもあり。長期的に症状が続いている学生自身が良く分かるはずです。
ここで大切なことは「身体の使い方」。
膝が痛いから治療では△→痛みの原因が分からず、再発する可能性があります。
膝の痛くならない使い方+治療は〇→痛くならない使い方をすることで再発予防になる。
ではどんな使い方が痛めない使い方か?
理想のポジション
大切なポイントはいくつもありますが、特に大切な箇所は骨盤と脛(すね)の位置。
・骨盤は前傾
・膝、脛は立てる
膝を痛める姿勢は真逆です。
・骨盤の後傾
・脛は前方位
何故この姿勢で膝の負担になるのかは重心と筋緊張の関係があります。
このポジションでは
・重心から膝の位置が離れている為、膝の負担になる。
・骨盤の後傾で、筋肉の拮抗作用により膝の前側の緊張が強くなりに負担が掛かりやすくなる。
筋肉は「縮む」より「伸びる」方が負担が掛かる為です。
つまり骨盤の後傾位と膝・脛の位置が変わらない限り、膝の痛みは減らない可能性があります。
ストレッチ、装具、安静の前に使い方を見直すことも大切です。
もちろん他の可能性も幾つか考えられますが、まずは骨盤と脛の位置を意識する事で膝の痛みが軽減する可能性があります。
栄養+睡眠時間の確保→更に◎です。