12月7日 臨時休診について
12月7日㈭は院長不在につき、整骨院を臨時休診とさせて頂きます。
ご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い致します。
頭の形と症状の繋がり~「頭の可動性」は成長や発育に繋がっている大切なサイン~
先回「斜頭症と癇癪の関係性」について記載しました。⇒こちらの記事
頭の形が歪む事で頭蓋骨の内面にある硬膜が負担を掛けてしまう、との考え方ですが今回は少し違った視点での考え方をお伝えいたします。
【頭は動く?緩やかな可動性について】
頭の矯正や小顔矯正など、多くの情報がSNSから発信されています。
当院でも乳児から小学生までの「頭の形矯正」をしていますが、この年齢はまだ骨の縫合が固まっていない状態の為、変わる可能性があると判断しています。
ではどんな基準があって判断しているか、それは頭蓋骨は僅かに動く「可動性」があります。
頭蓋骨の中には、骨と脳の間に脳脊髄液という液体があります。
脳脊髄液は脳内で血液をろ過して作られる無色透明な液体です。脳脊髄液を産生する脈絡叢脳と脊髄(背骨の中にある太い神経の束)、そしてこれらを包んでいる膜(硬膜)の間に存在する無色透明な液体のことです。
脳脊髄液の役割は
・脳と脊髄を保護すること
・脳と脊髄の周りを循環することで老廃物を排泄する
・脳の水分含有量を調節し、形を保つ役割をしている
脳脊髄液は脳室(脳の中の空洞)の中でつくられ、循環し、脳の表面で吸収されて静脈に戻ります。1分間に6回から12回のリズムで生成や吸収を繰り返し、このリズムに合わせて頭蓋骨も動いています。
このサイクルの中で、わずかに頭蓋骨が膨張と収縮を繰り返す、このことを頭蓋の可動性、もしくは頭蓋リズムと呼びます。
非常に小さな動きのため、自分自身ではその動きを感じ取ることはできませんが、脳脊髄液を流し代謝を正常に行うためのとても大切な働きです.
頭蓋骨が動くイメージの動画はこちら⇒https://www.youtube.com/watch?v=J2oVjn2ALLE
【可動性の制限】
ところが、乳幼児は日常生活を過ごす中で向き癖や抱っこの姿位等、頭に長時間同じ圧が加わることで結果的に斜頭や絶壁の原因となり、頭蓋骨の歪みとなります。
その中でも、側頭骨、頭頂骨、後頭骨の3種類の骨は歪みの影響を受ける箇所です。
歪んだ箇所が原因で骨の凹凸が出来て、本来あるべき可動性に制限が掛かって左右非対称の動きが見られます。その結果、様々な神経障害や問題が発生してその中の一つの症状である「癇癪」が見られることがあります。
【可動性の改善】
可動性の改善については、自宅で出来るケアと治療でしか出来ないケアに分かれます。
当院では自宅で出来るケアのアドバイスや対策をお伝えしています。
治療に関しては、頭蓋骨の可動性をチェックして動きの制限が掛かった箇所に可動性が改善出来るよう治療を行っています。
11月の営業について
11月の営業についてお知らせします。
・11月3日(祝日) 通常通り営業
・11月22日(水) 通常通り営業
・11月23日 24日 25日 臨時休業
当方の都合により変更がございます、ご迷惑をお掛け致しますが宜しくお願い致します。
頭の形と症状の繋がり~「斜頭症と癇癪(かんしゃく)の関係性」
頭の形を治す・矯正する治療を行う事で、改善するケースが多く見られた「癇癪」の症状。
当院で気付いた事やSNS上では書かれていない情報を、今回はお伝えいたします。
【癇癪について】
癇癪とは「怒りの気持ちを抑えることが出来ず、怒りからくる突発的な情動や行動をコントロール出来ない状態」と捉えられています。
乳幼児の癇癪で多く見られるケースは
・大声で泣き叫ぶ
・手足をバタバタさせて暴れる
・物を投げる
以上のような言動が見られます。
【癇癪と頭の形の関係性】
当院には頭の形矯正で多く来院される「斜頭症」のお子様が見えます。
・1歳8か月で来院 右斜頭の女の子 癇癪が酷かった
斜頭症では頭部の片側が平坦な状態で、逆側が凸状の形状となります。
この形状から、頭蓋骨の内側にある『髄膜』の一部である硬膜に影響を及ぼす可能性があります。
【硬膜について】
硬膜は頭蓋骨の内面に付着します、非常に厚く強靭な膜であり、脳と脊髄をケガや感染から守るという役割を担っています。
・上方から見た図、頭全体を白い膜で覆うように構成されている。
・横から見た図、大脳や小脳を隔てる隔壁といった役割もあります。
【斜頭症と硬膜の関係】
斜頭症の多くは頭の形が歪んでいます、その歪みの中でも後頭底面にある「大孔」の歪みが影響を及ぼす事があります。
・頭の後方から見た図、空間がある箇所が大孔
・後頭部の底面から見た図、右斜頭症の場合は右側の大孔が凹んでいる様子が分かる
硬膜は頭蓋骨の内面に「張り付いている」箇所があり、この大孔周囲の辺りにも付着している為
斜頭症⇒大孔の歪み⇒硬膜の付着部に影響を及ぼす=脳・脊髄への負担 が考えられます。
つまり頭の歪みから硬膜への負担が起こり、結果的に脳への発育や発達に関係するケースが考えられます。
【治療の考え方】
斜頭症の場合は、頭蓋骨が押されて平坦となり圧迫された状態で成長する様子が見られます。
押されて歪んだ状態の大孔の空間を広げる為には、この箇所を拡張する必要があります。
頭蓋治療の基本的な考え方は「拡張」か「収斂(しゅうれん ちぢめること)」の2つが主な治療方法となる為、大孔を拡張する治療法となります。
また、乳幼児は後頭骨自体が完全に固まっていない為、改善する可能性は十分考えられています。
【治療結果】
結果として、治療開始から3ヶ月して殆ど癇癪が見られなくなるまで改善が見されました。形状が大きく変わったわけではありませんがオステオパシーの考え方である「機能障害」が解決したケースです。
〜アンケート内容〜
①当院の治療をどこでお知りになりましたか?
・1歳半からでも治療できるかを ネットでめちゃくちゃ探しました。
②治療を受ける前の頭の形状や身体の症状を教えて下さい
•右の後頭部が凹んでいた。
•癇癪がひどかった。
③現在の頭の形状や身体の状態はいかがですか?
・頭の凹みは少し良くなった。
•癇癪は治った。
④治療を受けている時、お子様はどんなご様子でしたか?
•家より静か。
⑤これから治療を受けてみたい方へ、一言お願いします
・沢山の病院に断られ続けて来て、唯一OKをもらった病院でした。先生が優しくて、とても丁寧で、前向きな言葉を頂くことで、プラスに考えられました。
通院して本当に良かったです。
3人目の子供も通院させていただきます。
実際に改善が見られる癇癪の治療、頭蓋治療が広まると多くの乳幼児の手助けになるかもしれません。
乳幼児 頭の形矯正 〜症例31 6ヶ月 男の子 左右のハチ張り絶壁
患者様
・10ヶ月 男の子
出産時の問題
・無し
症状
・絶壁
治療期間
・10ヶ月半
治療回数
・16回
【アンケート】
①当院の治療をどこでお知りになりましたか?(Instagram、HPなど)
・HP
②治療を受ける前の頭の形状や身体の症状を教えて下さい。
・サイドが出っ張っていて、右の後頭部に丸みがなかった
③現在の頭の形状や身体の状態はいかがですか?
・出っ張りがなくなり、後頭部も目立たなくなりました。
④治療を受けている時、お子様はどんなご様子でしたか?
・最初の頃は泣くこともあったが、気に入った動画やお菓子で大人しく受けられるようになりました。
⑤これから治療を受けてみたい方へ、一言お願いします。
・ヘルメット治療する程ではないけど歪みが気になっている方、保健センターの検診では自然に治ると言われたけど、全く治りませんでした。
早いうちから始めないと効果がなくなる可能性が高くなるので、1歳より前になるべく早く1度受診してみてほしいです。
私は連れてきて良かったと思ってます。
【治療経過】
《令和4年10月》
・頭頂部側方の凸状、いわゆる「ハチ張り」が目立ち気になる形状である。
《令和5年9月》
・側方の凸状の形が丸くなり、左右差が分かりにくくなった為終了とした。
【今回の症例経過について】
今回の症例は左右の凸を目立たなくすることで、後方に伸びたケースです。
凸状の箇所は、より目立って成長する事が多く見られます。10カ月掛かりましたが、比較的分かりにくくなり凸の硬さも無くなった為終了としました。