腰痛の予防法〜① 40代 男性のぎっくり腰から症状からの考察
この時期に多く出てしまうぎっくり腰。
昔から「魔女?♀️の一撃」と言われるほど強い痛みを伴い、酷いと立ち上がれず歩けなくなる方も珍しくない症状。
この時期に起こる原因としては、季節の変わり目で朝晩の気温の変化に体が対応出来ず緊張しやすい状態になる事で、ケガをしやすいのではないかと言われています。
先日から来院されている患者様、随分回復したけど当時は歩行器を使って歩く程の痛みでした。
患者様→40代 男性
原因→起床時、洗顔をした際に負傷 数日前に腰に違和感を感じていた
症状 →歩けなくなる程の腰痛
治療期間 1ヶ月(通院中)
治療回数 6回 (11月7日時点)
今月は腰痛の症状、予防法について報告します。
◆ぎっくり腰は腰の捻挫
ぎっくり腰は腰の捻挫です、殆どの場合無理な体制や使い方によって腰を負傷するケースが多いです。
・物を拾う、持ち上げる
・脚を固定して体を捻った動作
・草取り中、身体をかがめた時
・腰に違和感を感じていて、急に動いた(起床時起き上がり、洗面台で顔を洗う際)
腰を反らすより前方に曲げて痛めるケースが多い症状ですが、これは腰の筋肉や靭帯が伸ばされてしまう為です。
筋肉や靭帯は「筋(すじ)」と一括りされますが、筋は縮むより伸びる方が負担となります。
このメカニズムは、筋は縮むより伸びた場合に6~7割程の抵抗力しか働かないからです。
結果的に筋が伸びる事に耐え切れず、腰の捻挫⇒強烈な痛みのぎっくり腰になるケース多くなります。
◆どの箇所を痛めるのか?
腰を痛める際には幾つもの可能性があります。
背中・腰の表面を支える筋肉
これらの筋は痛むケースは少ない
腰を支える細かい筋肉
此方の筋は傷つきやすく、ギックリ腰の原因となります。
骨盤の関節を支える靭帯
背骨の関節、椎間板周囲にも原因となりやすい
背骨を支える靭帯、「奥の方に強い痛み」と表現される事が多い
よく「私どこを痛めていますか?」と聞かれるが、腰を支える筋だけでこれだけ多くある為筋の分別は非常に難しい、更に一箇所だけで無く数箇所ケガをする可能性があります。
ただ、これらの筋は身体の後方に多く腰を守る為の役割があるので前方に身体を倒すとどこの筋を負傷するかは判明出来ません。
レントゲンは判明出来ない、毎回痛める都度MRIを撮る事は大変な為ある程度予想を立てる必要があります。
◆普段からできる予防法
痛みも強く日常生活に支障を及ぼすぎっくり腰、何か予防法あるのか?
実は普段からギックリ腰にならない予防策は立てる事が出来ます。
それは骨盤と背中の位置関係を意識して使う事です。
上記に上げた、筋を伸ばさない使い方をする為には骨盤の位置を意識してお尻を使う動作をする事が大切になります。
例えば下にある物を持ち上げる際には、腰の位置を意識する事が大切です。
・痛めてしまうパターン
物を持ち上げる迄の距離が長く、手を伸ばして前傾する。
腕を伸ばしたまま身体を倒す
腕を伸ばしたまま持ち上げて体を起こす。
・痛めにくい使い方
身体を倒すのでなくまずはお尻を下げる使い方が正解。膝を前に倒さずに対象物に身体を近づけて持つ、立ち上がりは脇を締めてそのまま立ち上がる。
膝が悪い人は片膝立ちを使うと良い。
悪い方の膝を立てた状態でお尻を下げて身体を起こす。
◆腰痛防止のポイント
①骨盤を後傾しない→骨盤を後傾する事で筋を伸ばしやすくしてしまう。
②お尻を上手に使う→お尻は人体の最大筋力を発揮出来る箇所。
お尻の大切さは→https://seiren-do.com/casestudy/2021/05/23/子供の腰痛も成長痛??股関節の柔軟性をチェッ/
この2点を意識する事で、腰の負担はかなり軽減します。
是非やってみてください?♂️
頭のゆがみ・治療について
10月に上げたブログを纏めました。
参考にして頂けたら幸いです。
11月の休日について
11月3日(水)と23日(火)は祝日の為お休みとなります。
頭の形・治療について⑤ 上顎のゆがむパターン&頭の治療の考え方について
◆上顎の歪みとは?
上顎は2つの上顎骨と口蓋骨が合わさったもので、これらは対(つい)になっている為関節を構成している。
関節を構成している為、関節面の歪みから位置関係が変わる可能性はあります。
ではどんな状況でゆがみが起こるのか?
①日常生活上での習慣
・顎の歪みは片方しか噛まない噛み癖や、普段の姿勢で首が傾くなど気付かないうちに進行するケースが多く見られます。
②下顎骨に合わせてゆがむ
・上顎自体がゆがむ事は少なく、下顎は筋肉の緊張によって牽引されて位置が変わりやすい為下顎骨の噛み合わせに合わせて徐々に変わるケースもあり。
③乳児期からの顔が歪む状態を維持して成長した為、顔の配列が崩れたまま顔面が形成される。
・1つのパターンとして「トーション(ねじれ)」という症状がある。
蝶形骨が冠状面(側面上)で傾く、更に後頭骨が蝶形骨と逆に傾く。その結果上顎を含めた顔面の傾きとなる。
・側方から見た頭蓋骨
側頭骨と頭頂骨を取り除く
1️⃣後頭部から前頭部に掛けての「軸」、ここを回旋する。
2️⃣後頭骨は右回旋
3️⃣蝶形骨は左回旋
蝶形骨の動きつられて、頬骨→上顎骨と歪む原因となります。
上記2枚の写真は顔の歪みがはっきり分かります。
◆治療について
このようなケースについては、今までブログでお伝えした通り早期の治療であれば変わる可能性が考えられます。
私たちが行うオステオパシーを含めた徒手療法は、骨の生理学によって効果が見られる時間がかかってしまいます。
今回挙げた「トーション」に関わる蝶形骨~後頭骨の関節は12~15歳程で固まる可能性が高く、もしかしたらその時期までに治療する事で顔面の歪みは軽減できるかもしれません。
しかし他の骨の縫合が固まっている状態や、顔面骨の形状により適応している、目立った機能障害が無い場合だと矯正が必要がない可能性が考えられます。
当院に来られる頭や顔の歪みについての症例としては以下の通りです。
・斜頭
・絶壁
・短頭、長頭
・発達障害
・顔面神経痛
・頭痛、肩こり
・勉強が苦手
・姿勢不良
今までは「大丈夫」、「心配ない」、「成長につれて改善する」、「放っておけばいい」と言われていた頭のゆがみ。
正解が無いような治療かもしれませんが、ゆがみが改善する事で解決する症状が多い事も判明してきました。
当院でも「骨を治す整骨業務」として、これからも日々研究を続けていきます。
頭の形・治療について ④ 頭と顎のゆがみの関係は側頭骨に注目
頭の形やゆがみから、顎(あご)に症状が出る事は知っていましたか?
今回はゆがみと顎の関係に対しての見解を報告します。
◆顎のゆがみについて
顎のゆがみは、顔の上顎部と下顎部の位置関係がずれる事で「噛み合わせ」や「顎関節症」に繋がります。
例えば斜頭症では、顔の側面にある側頭骨が前方に押し出される為、下顎の位置が前に押し出されます。
下顎骨の収まる場所は側頭骨の関節窩。側頭骨の位置を正してあげないと、下顎骨の歪みが変わらない可能性が高くなります。
・青→の箇所が側頭骨の関節窩(かんせつか)、下顎骨はこの箇所を中心に動きます。
例)左斜頭症の場合
上から見た図、左前方に押し出される
・後頭骨(紫色)が前に押し出されるから側頭骨(オレンジ色)も同様の負荷が掛かる、結果的に下顎骨は右前方に回旋してしまう。
当院に来られている五歳の女の子、右側の斜頭症があり左方向の負荷がかかった状態です。
普段の寝る向きも左側に向く事が多い為か下顎も左→右に押される状態になります。
まだ5歳だとこれから成長段階で改善する可能性も十分ありますが、顎の位置関係は容姿に関わる為このような状態も早い時期からの治療で対応する必要があります。
次回は上顎の歪み、治療の考え方について報告します。