3ヶ月続いた足首のケガの痛みは「関節の位置」が関係する。~20代男性 スポーツ外傷~
患者様 20代 男性
症状 3ヶ月続いた足首の痛み
治療期間 1ヶ月
治療回数 8回
①当院を知ったきっかけはどのような形でしたか?
・友達の紹介
②治療を受ける前の体の調子はどの様な状態でしたか?
・足首を捻挫で痛めた
③現在の体の状態はどうですか?
・ほとんど気になる事が無くなり、痛みも無くなりました。
④治療を受けた時に痛みや違和感はありましたか?
・あまりなかったです。
⑤これから治療を受けてみたい方へ、一言お願いします。
・とても丁寧な治療を行なっていただけるので、安心して治療を受ける事ができました!
今回のケースは、スケボー?で転倒した際に右足首を負傷して3ヶ月治らなかった症状。
スケボー中に着地した際、脚を内側に捻って負傷して痛みが全然引かない状態。
仕事にも歩行中に痛みを伴う事もあり、当院のスタッフに紹介されて来院してくれました。
【訴えの内容】
①歩行時痛
②しゃがむと足首が痛い(内側と外側)
今回は、足首を内側に捻る内反捻挫。
そもそもなぜ3ヶ月も痛みが続いたのか??
・考察
⇒元々関節は「適切な位置」が決められており、靭帯が支える役割をします。
しかし強い衝撃が加わることで一瞬のうちに関節に対して「ずれる」方向に力が働き、その状態で関節が固まってしまうが起こる場合があります。
すると靭帯は骨の位置が悪い状態で固まっている為常に伸張性の刺激が加わり続ける為、痛みが発生します。
その結果、回復せずに常時痛みがある状態となります。
このような機能や構造が変性された形を体性機能障害(ソマティックディスファンクション、以下SD)と言います。
SDは障害を取り除かない限り、機能回復=痛みの回復はしません。今回の症状に対してもそのケースが考えられました。
足首の捻挫は診るべき点は多く、特に内反捻挫では前距腓靭帯損傷、距骨下関節の位置がずれてしまうケースが多いです。
【前距腓靭帯損傷】
・前距腓靭帯⇒足首の外側を守ってくれる腓骨と足の動きに大きく関わる距骨を結ぶ靭帯。
【距骨下関節の位置異常】
足首の内側から見た図 距骨と踵の間にある関節「距骨下関節」
拡大図 踵の骨の上に載っている距骨との関節です。
外から内側に衝撃が加わると踵が捻れて、距骨下関節は内側に固まったままのケースも多く見られます。
このような場合は、距骨の位置を正すケアをしないと痛みが変わらない状態が続きます。
例) 右足首の捻挫で踵が内側に固まった状態
①踵が内側に固まった状態が続く
⇓
②靭帯が内側に伸張され続ける
⇓
③靭帯や骨、筋肉に対して痛みが発生した状態が続いてしまう。
今回は
・距骨下関節⇒足首の位置関係の修正
・前距腓靭帯⇒靭帯にケア
・距骨上部の骨⇒超音波にて熱を加える
以上の3点の考え方を中心に治療
今回は治療開始から痛みの症状が徐々に軽減して無事1ヶ月でほとんど完治しました。
スポーツでは、普段の日常生活より強い衝撃が加わるケースが多く見られます。
関節の位置は一瞬の衝撃により適切でない位置のまま固まる事もある為、早めの処置が必要です。
「冷え症」の予防法①〜筋トレをしてサルコリピンを増やす
最近急に寒くなってきましたね、気付けば12月、あと残り今年も1ヶ月です☝️
寒くなってくると困る事が起きます、女性の天敵「冷え性」です。
・服を沢山着る…でもコートを着ると肩がこる。
・布団で靴下を2,3枚重ねて履く…けど温まらない。
結局何をすればよいのか??
そこで今月は女性に多くみられる「冷え症」についてお伝えします。
【冷え症の原因は?】
冷え症とは血液の流れが悪い為に毛細血管へ温かい血液が流れず、血管が収縮し手足などが冷えてしまう状態のことです。
気温とは関係なく体が温まらないので、真夏!?であっても冷え症の症状は出ます。
冷えの原因は主に毛細血管、血管、筋肉量が関わっています。
・毛細血管との関係
血管は、体中に張り巡らされています。そのうちの99パーセントが、太い血管から枝分かれした毛細血管です。
毛細血管は細いため、血流が滞ったり詰まったりすると末端まで血液が届かず、冷えを感じやすくなります。
また、毛細血管は加齢と共に血管そのものの数が減ることが、近年の研究から分かっています。その数は20歳をピークになり、60歳以上では20歳の時の約60%にまで減少します。
加齢により冷える原因には、毛細血管の数が減っていくことや、筋肉量が減って熱を産生できなくなることなどが関係しているのです。
・血液の減少
女性は子宮や卵巣などの臓器が月経の影響で、腹部の血流が悪くなります。また月経時に血液が減るため、熱を伝える血液が体の末端まで届きません。
また衣類の締めつけや寒い場所でのスカートなどの薄着は、体を冷やしてしまいます。これは衣類での締め付けが血管を圧迫して血流を悪くする為、結果的に冷え症の原因となります。
・筋肉量が少ない
女性は男性に比べ筋肉が少なく、また付きにくくなっています。そのため熱を作る力が弱いのです。
また脂肪が多く付きやすくなっており、脂肪は一度冷えると温まりにくい性質を持っている為、冷えの原因となります。
【褐色脂肪よりも大事なサルコリピン】
冷えを解消する為には熱を産生する事、熱を産生する大事な要素として昔は「褐色脂肪」と言われていました。
この図を見る限り上半身や腕を動かす事が熱を産生する可能性が高いと考えられます。
熱を産生する為に必要と言われていた褐色脂肪、実はここ数年それよりも大切なある成分が関わっていると分かってきました。
サルコリピンです。
サルコリピンとは筋肉の中にあるタンパク質で、発見されたのは2012年。
少し難しい説明ですが、筋肉の中にはカルシウムを蓄積している筋小胞体という袋があります。
脳からの指令でカルシウムが筋小胞体から放出されるとアクチンとミオシンという筋肉の最小単位の細胞が収縮し、筋肉が動く仕組みになっています。
サルコリピンはこのカルシウムの放出に作用して熱を作り出し、エネルギーを無駄遣いすることが分かったのです。(つまりエネルギーを無駄に使ってくれるという事)
・マウス?の実験より考察
マウスのある実験で分かった事があります。
手術によって、正常のネズミから褐色脂肪だけを取り除き、それを同じく4℃の部屋に入れてみると、特に大きな問題は起こりませんでした。褐色脂肪がなくても、筋肉がしっかり熱を作り、身体の中心部の温度は下がらないのです。
しかし、褐色脂肪を残しておいてもサルコリピンが作れないネズミの場合は、どんどん体温が下がっていきます。
低温の環境では褐色脂肪があり・無しでも温度は変わらなかったことに対して、サルコリピンが無いマウスは体温が下がったという結果が出ました。
つまり、寒冷時の体温調節はサルコリピンが行っているということです。
こうした実験から、寒い環境のなかでしっかり体温を作れる能力は、褐色脂肪ではなく筋肉こそがメイン。そして、筋肉が熱を生み出す原動力がサルコリピンである、ということがわかりました。
運動で褐色脂肪細胞を増やしてサルコリピンの働きで体温を上げれば脂肪はどんどん無駄遣いされて太りにくくなるというわけです。
【サルコリピンは筋トレでUP】
・筋力強化にてサルコリピンは活性化
サルコリピンは筋肉の中にあり、その全体量は筋肉の量に比例すると考えていいでしょう。
筋肉量が増えれば熱を産生して身体を温める力が自動的に高まり、筋肉の減少は熱を作る能力の減退を意味するので、寒さに弱くなってくる。
冷え性で困っている人は筋トレをすることで改善される可能性が高い、ということになるわけです。
・どんなトレーニングが良いのか?
特別「これが良い!」といったメニューではなく、全身に刺激を加えると良いです。
~自宅で出来るトレーニング~
上半身⇒腕立て伏せ
https://www.youtube.com/watch?v=JDc-xApip7k
体幹⇒背筋強化
https://www.youtube.com/watch?v=mUl4gocyEfk
下半身⇒スクワット
https://www.youtube.com/watch?v=xGnfPpjki34
この3つからでも全然問題はありません。
ただ…一番難しい事は継続すること。
一番簡単なようで一番難しいです…。
もし自宅が無理なら、ジムに通う事のもOK。
冷え性でお悩みの方、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
腰痛の予防法について
11月は腰痛の予防法についてブログを報告しました。参考にしてみてください。
腰痛の予防法〜④痛みと疲れの関係性はタンパク質も関係する。
「疲れてくると腰が痛くなる。」
そんな訴えをされる患者様が最近増えてきてるけど、疲れと痛みの関係は何が原因なのか?
今回はそんな仕組みについてお伝えします。
【疲れとは?】
だるさを感じる疲れ、目・肩・腰・膝などの局所的な疲れ、年齢による疲れや環境による疲れもあるように、疲れとは実に多種多様なものなのです。
一つの考え方として、肉体的あるいは精神的に負担がかかり、体の機能が一時的に低下している状態と考えられています。
最近の考え方では、疲れてくると全身の組織や血液中に「FF(Fatigue Factor)」というたんぱく質が増えることが発見され、この「FF」が疲労の原因物質であることがわかってきました。
・仕事が長時間になる
・激しい運動をする
これらの負荷で活性酸素(※①)が発生して細胞が傷つけられ、老廃物が出ます。
(※①)活性酸素とは、「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことです。私たちは呼吸によって大量の酸素を体内に取り入れていますが、そのうちの約2%が活性酸素になるといわれています。
活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退する役目をしています。ところが活性酸素が増えすぎると、正常な細胞や遺伝子をも攻撃(酸化)してしまうのです。
この活性酸素から出る老廃物が、疲労因子「FF」の発生を促し、発生した「FF」が脳に疲労シグナルを送ることで、私たちは疲れを感じると考えられています。
【疲れの回復は?】
疲労回復因子「FR」
一方で、「FR(Fatigue Recovery Factor)」というたんぱく質も同時に存在し、疲労で傷ついた細胞の修復に働く為、疲労回復因子とされています。
「FR」は、疲労因子「FF」の増加に反応して増加します。
「FF」のほうが先に増えて疲労感を引き起こしますが、「FF」の増加に反応して「FR」が増えていくと、次第に「FF」よりも「FR」のほうが優位になり、疲労回復が進みます。
【疲れを軽減する】
すぐにでも対応出来る事は、生活習慣を見直すこと。幾つか例を挙げてみます。
●タバコを控える
タバコの煙には活性酸素や、その発生を助長する有害物質が数多く含まれています。血液中に入ると、動脈硬化の原因となる酸化LDLをつくる原因ともなります。
●アルコールをとり過ぎない
肝臓がアルコールを分解するときにも、活性酸素が発生します。飲む量の多い人、アルコールに弱い人は、とくに注意が必要です。
●軽めの運動をする
激しい運動をすると呼吸量が急増し、活性酸素の発生を促します。反対にウォーキングや水中歩行程度の軽めの運動は、抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑えます。
●ストレスをためない
ストレスを受けると一時的に血液の流れが悪くなり、これが元に戻るときに活性酸素が発生します。これを繰り返すことで、酸化が促進されます。
・栄養面→食事を見直す
食べ物には、活性酸素の働きを抑えるさまざまな抗酸化成分が含まれています。たとえばキウイやイチゴ、トマトなどに多く含まれるビタミンCや、ナッツ類、大豆などに多いビタミンEを、「若返りビタミン」ともいいます。ビタミンCやEには、細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあるからです。
先日お伝えした腰痛と食事の関係もここに繋がります、やはり食事は大切ですね?
https://seiren-do.com/knowledge/2021/11/21/腰痛の予防法~③実は食事も関係する?食事と痛/
今回のポイント
・疲れの原因はFFというタンパク質が関係する。
・回復する成分はFRというタンパク質も関係する。
・活性酸素を出さない生活をする事で疲れが出にくい状態になる、結果的に痛みの予防となる。
疲れを出さない事は不可欠な時代、けれど対応出来る事もある為やれそうな事はチャレンジしていきましょう?♂️
腰痛の予防法~③実は食事も関係する?食事と痛みの関係性
腰痛も含めた痛みの予防・症状の改善する対処法で「食事」が関係しているのはご存じでしょうか?
食事療法は様々な効果が期待出来ます。
・スポーツ選手は特にパフォーマンスUP、筋力強化、怪我予防で食事療法を取り入れている
・女性の生理痛や腰痛は食事から改善出来る
食事で痛みの軽減を目指す方法等、今回は食事と痛みについて報告します。
【スポーツ選手とケガ】
以下はドイツの食事療法、改善についての記事です。
子供のときの食事でケガは減らせる!
ドイツが取り組む“食事改革”の全貌。
詳しく見たい人はこちら⇒ https://number.bunshun.jp/articles/-/824734?page=4
上記の記事を要約すると
・パフォーマンスを上げるため、フィジカル、メンタル、テクノロジーといったことを突き詰めているうちに、食事にまで行き着いた。
・動物性タンパク質(肉、卵、牛乳)は炎症を助長し、ケガのリスクを高める→ヴィーガンの考え方に近いかも?
・試合が終わって約30分が経つと、筋肉タンパク質を合成するアナボリック(同化)が始まる。このときに体内に正しい栄養素がないと、回復が遅れてしまう。
・練習後に子供たちに炭酸飲料(コーラ、ファンタ…)を頻繁に許すと、体からカルシウムが失われる原因になる。成長期の子供なら、骨が弱くなることを意味する。これがのちのケガの元になる。
・筋肉の材料となるタンパク質を、肉や魚から取らなければならない。(赤身を中心とすると良いが摂りすぎは注意する必要アリ。)
このように、サッカー大国ドイツのTOPレベルのチームでも当たり前のように食事療法を取り入れている。
痛みと食事の関係性は科学的にも証明されている為、計画的に取り組む事で怪我予防、痛みが出にくい状態となる。
【食物と痛みの関係】
次に痛みの原因となる食べ物です。
①糖質
・糖分を過剰に摂取すると、長期的に肌のタンパク質やコラーゲン、エラスチンなどにダメージを与えます。
糖分は腸内の悪玉菌や酵母菌の好物であるため、過剰に摂りすぎると腸内フローラのアンバランスや、体内の炎症を引き起こし、肌に湿疹があらわれる傾向があります。
他にも、身体を内側から冷やすアイスクリームや柿、バナナ、キウイなどのフルーツも多量に摂る事は避ける方がベターです。
②チラミン
女性の生理痛では、糖質過多により女性ホルモンのアンバランスの要因にもなります。例えばチョコレート、コーヒー、チーズには「チラミン」という、血管や子宮を収縮させる成分が入っており、痛みを増強させてしまう可能性があります。可能であればこれらの摂取を控えた方がよいでしょう。
③アラキドン酸
また、肉に含まれる「アラキドン酸」は痛みの原因「プロスタグランジン」を作り出すので、主菜は魚に置き換えることがおすすめです。
以上の食べ物を避ける事で、痛みの原因を取り除ける可能性が考えられます。
【食事から痛みを守る】
腰を支える骨、筋肉、靭帯、などの栄養素は以下の通り。
①骨を強くするカルシウム、ビタミンD、マグネシウム。
・カルシウムは年齢と共に吸収率が低下するため、成長期の子供だけでなく、大人でも意識して摂取する必要があります。
また、筋肉や神経の機能を保つ栄養素でもあります。
大豆、豆腐、みそ汁
牛乳、チーズ、ヨーグルト
注)乳製品は乳糖不耐症の方(乳製品を摂るとお腹がゴロゴロなる人は注意が必要)は避ける方が良い
・ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があります。
キノコ類
魚類
・マグネシウムはカルシウムとともに骨を作るために必須。
アーモンド・カシューナッツ
豆腐 大豆
②筋肉、靭帯を強くするたんぱく質、コラーゲン
たんぱく質とコラーゲンは、筋肉・腱・靭帯に効く栄養素を組み合わせると良い。
・たんぱく質の合成と分解を促進するビタミンB6
(レバー、肉、卵、牛乳、魚、緑黄色野菜等)
・コラーゲンの生成に必要なビタミンC
(赤ピーマン、トマト、プロッコリー等の野菜、果物)
・亜鉛 ミネラルの一つ、亜鉛はたんぱく質の合成に必要。激しい運動後には亜鉛が消費されます。
(カキ類の貝、レバー)
注)亜鉛はバランスの良い食事を摂っていれば大きな不足の心配はありませんが、現在の日本人は一日の摂取推奨量(男性10mg、女性8mg)に対し、男女ともに1mg程不足。
また、亜鉛はウィルスや細菌に対する免疫機能を維持するためにも必要です。
【まとめ】
・体の痛みと食事は関係する
・痛みの原因となる成分を含む栄養素を取り除く事で、体を改善する、回復のスピードが変わる可能性有り。
なかなか変わらない慢性痛(腰痛 肩こり 関節痛)を抱えた方は一度チャレンジしてみて下さい。